ジンゲロンとは、生姜に含まれる辛味成分の一つです。

生姜は、独特の辛味と香りがあることで知られており、身近な食材として利用されています。

生姜の成分のほとんどが水分ですが、わずかに含まれている成分にこそ優れた効果があります。

それは、３種類の辛味成分であり、ジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンと呼ばれる油状物質です。

これらの辛味成分は、人の代謝促進との関連性や、エネルギー消費への影響に関するさまざまな研究がされています。

ラットを使った研究では、餌にジンゲロンを加えて食べさせると、体内の脂肪燃焼が盛んになって基礎代謝が上がることが判明し、ダイエット成分としても期待されています。

ジンゲロンの作用

ジンゲロンとショウガオールは、ジンゲロールが加熱されて分解した際に生成されます。

ジンゲロンは、体の奥から温める効果により、免疫力向上、風邪予防などの効果が期待できるといわれています。また、ショウガオールは、体内に適度な刺激を与えて血流をよくする働きにも優れており、内臓全体の機能を活発にする働きを持っています。

血行促進により、体を温める作用のほか、発汗作用による解熱効果が期待できるため、風邪のひきはじめに生姜湯を飲むといいといわれています。

この作用が、脂肪燃焼や基礎代謝向上つながると考えられており、ダイエット効果が期待できるといわれています。また、抗セロトニン作用があるため、セロトニンの必要以上の分泌により起こる吐き気を鎮めてくれる作用もあります。

ジンゲロンは、加熱乾燥した生姜に含まれており、新鮮な生姜よりも長時間加熱した生姜に多く含まれています。そのため、加熱することで多くとることができます。

ジンゲロンの安全性と摂取ポイント

通常の食材に由来する成分であるため、目安量にしたがって適切に摂取する場合に、特に問題となる健康被害や副作用は知られていません。そのため、安全性は高いと考えられています。

しかし、生姜は刺激の強い食材のため、痔や腫瘍など出血性の疾患がある人、吹き出物がある人がたくさん食べてしまうことで、症状が悪化することがあります。また、胃や腸への刺激にもなるため、たくさん食べないよう注意が必要です。

一日の摂取目安量を守って摂取することが望ましいでしょう。