HMB（β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸）は、必須アミノ酸であるロイシンの代謝産物です。ロイシンの摂取により体内で生成される成分で、「筋肉の合成を促進」や「筋肉の分解抑制」として働くことが知られています。HMBは、ロイシンを含む食品と取ることによって体内で代謝され生成されます。 文部科学省の情報によると、ロイシンが多く含まれる食品は乳製品や魚介類と報告されています。

ロイシンが筋肉合成に有用な成分であることは知られていますが、これはロイシンの摂取により体内でHMBが代謝生成されるためと考えられています。

しかし、HMBの代謝生成量はロイシン摂取量のわずか5%程度と少ないため、代謝産物であるHMBを直接摂取する方法が注目されています。近年、HMBは注目を集めている成分でサプリメントとして販売されています。

HMBに期待できる効果は、主に筋肉に働きかける作用です。そのほか、高齢者のサルコペニア対策にも効果が期待でき、 美容やダイエット、 スポーツなどのパフォーマンス向上のサプリメントとして利用されています。

HMB-Caとは？HMBとの違い

HMB-Caとは、HMBとカルシウム（Ca）が結合した成分です。HMB-Caは、HMBをカルシウムと結合して粉末や錠剤にしたもので、ロイシンの代謝産物をカルシウムと共に直接摂取することが出来る食品素材です。HMBは常温だと液体で存在しますが、カルシウムと結合することによって錠剤や粉末として効率よく摂取できるのです。

また、日本人の多くがカルシウム不足として知られていますが、HMB-Caはカルシウムを一緒に摂取することができるため、カルシウム不足を解消できるメリットがあります。

一般的に、販売されているHMBサプリメントは、ほとんどが主成分のHMBとカルシウムが結合しているものが多いです。

HMBを摂取するタイミングは、就寝前、起床後、トレーニング前後が良いと言われています。また、トレーニングをする、しないに関わらず継続して摂取することで効果を発揮します。

HMB-Caの安全性

特にHMB-Ca摂取による健康被害は報告されていません。しかし、HMBは比較的新しい栄養成分であるため明らかにされていないこともあるため、１日の摂取量を守るようにすると良いです。